2011/08/31

瞬間をいくついれよう


写真=瞬間
というイメージありませんか?
僕もそういうイメージがありました。

でもよく考えてみるといくつもの瞬間をあの1枚に詰め込んでいる、
まとめたものが写真だとおもうのです。

写真を撮るとき、シャッター速度というものを決めます。
皆さんが撮るときにも自動でカメラが決めてくれています。
どのぐらいの時間光を取り込めば見た目と同じような明るさで撮れるか。
カメラが自分で判断して決めてくれています。

このシャッター速度を変えて、自分が感じた、伝えたいことが伝わるような
速度に自分で設定して普段撮っているのわけです。

犬が走っている時にその姿を止めて瞬間撮りたい時は1/6400秒などとても早い
シャッター速度で切ります。(光を取り込む時間が短いということ)












逆に花火などは爆発して光の線が消えるまで3~5秒のシャッター速度にします。
それだけ長い時間光を取り込むということです。
















どちらも1枚の写真になるわけですが、前者は1/6400秒間の時間を詰め込んだもの。
後者は4秒間を詰め込んだ写真です。

なので写真は動画でもなければ、人がイメージする”一瞬”でもなくて
一瞬の時をいくつも詰め込んだものが写真だったりします。
いくつもの時を1枚で見せる。なんだかおもしろいです。

言い換えると僕は撮るときに、自分が感じたものを1枚の写真に残すには
どれだけの”時”を詰め込んだらいいかを考えて撮っていると言い換えられます。

さて今日はどんな時の小包作ろうかな。

2011/08/02

共感

日本でも屈指の腕を誇る版画職人さんの工房に伺いました。

小学生の頃に学校で木版画をやっただけでそれ以降版画とは接点がなかったのですが、
先日この職人さんの版画を見て驚きました。
インクが何十にも重なって出される立体感や空気感。とても緻密で細かい制作過程。
そしてその職人さんの素晴らしさは、原画を描かれたアーティストの気持ちをしっかり
くみ取ってリトグラフを作成されるところ。脱帽です。

お互い共通する趣味があり、版画のことからはじまり、写真、音楽の話と盛り上がりました。

版画を刷るとき、写真を撮るとき、音楽を奏でるとき。
どれも共通する感覚、とらえ方があるようです。
職人さんの話される版画への考え方、音楽への考え方
どれも自分はとても共感できる内容ばかりで話に花が咲きました。


写真を撮っていて画面に何か要素が足りない。もしくは多い。
そんなときは時に頭の中で昔やっていた音楽に置き換えて、
何の音を増やそう?どの音を減らそう?
どうしたらまとまるか。と音楽に置き換えてみたりします。

そういった過去の経験が今の自分の写真にも活かされています。
過去があっての今の自分、今の自分は未来の自分なんですね。

本物の職人さんの仕事をみて沢山気づきをもらいました。